プレスリリース

ケルンIDSにてAR並びにVR技術を融合したMR(Mixed Reality)歯科教育システムを発表

~ステレオカメラ、HMD、センサーを組み合わせ歯科顎模型に対して直接治療シミュレーションを行う事が可能に~

ソフトバンクグループのリアライズ・モバイル・コミュニケーションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:酒谷 正人、以下「リアライズ・モバイル」)と株式会社モリタ(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:森田 晴夫、以下「モリタ」)は、AR並びにVR技術を融合したMR(Mixed Reality)技術を活用することで、これまでにない歯科教育の為のシミュレーションシステムを開発し、歯科領域における教育や治療の安全性や技術レベルの向上を目指します。これらは3月21日からドイツケルンにて行われる「第37回ケルン国際デンタルショー」にて発表いたしました。

これまでVRを活用した治療シミュレーションやARを活用した教育向けデモプログラムはありましたが、VRとARを融合させかつ実際の歯科顎模型を見ながら直接治療シミュレーションを行う事が可能なMRシステムは海外でもほとんど事例(※1)がありません。
施術者はディスプレイを切り替えることなく、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)に投影したCT画像やカルテ情報の確認やインプラント・根管治療を行う際に必要な空間的ナビゲーションやリスク管理をARを活用して行うことが可能です。
これはHMDに登載するステレオカメラの捉えた現実映像と仮想空間におけるCT画像等のCGとの位置合わせ、外部センサーによる施術者のポジショントラッキング、ハンドピースや歯科顎模型のトラッキングや空間的配置など高度な融合技術を必要とします。また、将来の臨床での活用を見据え、ジェスチャーでのUIコントロールにも対応します。
本プロジェクトは歯科医師(窪田努氏、芳本岳氏)による監修のもと実用化に向けた研究開発を重ねて参りました。まずは、歯科教育のためのシミュレーションシステムとして技術開発を行ってまいります。
※1リアライズ・モバイル調べ

第37回ケルン国際デンタルショーでのデモンストレーション例

①インプラント治療(人工の歯牙を顎の骨に直接埋め込む治療)に対する、MR技術による支援のデモ。

<ドリリング支援>
インプラント(歯の代わりになるネジ型の土台)埋入するために、ドリルにより顎の骨に穴開けする治療へのMR技術による支援。穴開けする位置・方向や掘り進んだ深さについてのCGを、実際の治療歯や術者の目の前に重畳表示させて術者をガイドする。
<インプラント埋入支援>
インプラント本体を、埋め込む方向や深さについてのCGを、実際の治療歯に重畳表示させて術者をガイドする。

デモンストレーション動画はこちら(再生時間:01分12秒)

②歯内療法と呼ばれる歯の神経治療への、MR技術によるによる支援のデモ。

<天蓋(チャンバー)オープン支援>
歯の神経治療の前段で行う天蓋部分を削る手術へのMR技術による支援。誤った方向に削らないように、削る範囲や方向の3DCGを、実際の治療歯に重畳表示させて術者をガイドする。
<根管形成・拡大支援>
歯の神経を除去し、詰め物をするために、歯の根の管を拡大する作業。神経を除去している領域の3DCGを、実際の治療歯の上に重畳表示させて、医師をガイドする。

デモンストレーション動画はこちら(再生時間:03分01秒)

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